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SS『亜美がひきこもった。』

何となく書いてみたのでとりあえず載せます。書くのが面倒になったところで切ったので続きは書かないと思います。多分。



いつ頃からだろうか、亜美は何も感じなくなっていた。
仕事のストレスか。学校のストレスか。原因ははっきりしない。
とにかくも双海家の双子の部屋には、一日中パジャマ姿の亜美が座っているのである。

当然、周囲は困り果てた。
親しくしていた友人や両親はもとより、真美は特にそうだった。
何を話しかけてもうやむやな言葉しか返さない、ましてや笑いかけて来もしない、それまで当たり前のようにとっていたコミュニケーションのやり方が全く通用しなくなってしまったのだ。
もちろん真美も問うてみなかったわけではない。
何かショックなことがあったのか、何か悲しいことがあったのか?
しかし亜美は答えなかった。
幸い、亜美は真美を露骨に遠ざける素振りは見せないから、真美は同じ部屋にいることができる。
だから何か良い策を思いつけば、それを実行できる環境にある。
しかし、最も親しいはずの相手と、完全な沈黙の中で過ごすのは、あまり心地よいものではない。

一日が始まると、真美は学校へ行く。そのとき亜美には必ずいってきます、と挨拶を投げていく。
決まって亜美は反応しないのだが、仕方がない。
真美が6年2組の教室で授業を受けている頃には、亜美は部屋でただ呆然としている。
ときどき積まれた漫画を読む。以前自分が集めていたシリーズ物や、真美が買ってくるもの。
しかし大抵は、少し読んだら閉じてしまう。閉じた漫画の冊子は積まれた山へきちんと戻すので、部屋が汚れることはない。
昼時には、ノックとともに母親が、昼食を持って部屋に入ってくる。うどんかラーメンの日が多い。いずれも亜美の好物だ。
夕方になると真美は家へ帰ってくる。亜美にただいまと挨拶するのも欠かさない。
ここでもやはり、亜美は何も返さない。
夕飯は、母親と真美が食卓で済ませた後、亜美の分を真美が部屋まで運んで持ってくる。
亜美が食事を平らげる間、真美は勉強机で宿題を片付ける。
そして夜は寝る。お休みなさい、と言うのも真美の日課である。

正直、良くなっているという様子はなかった。
父親は医師だから、もしかしたら亜美を診てやることができるかもしれない。
しかしあいにく彼は多忙で、家に帰ってこれない日が大抵なのである。
ならば他の病院にでも、と連れて行こうとしたのだが、亜美はそれを執拗に拒否した。
病院が駄目なら学校の先生をと言っても、亜美は受け入れなかった。
ああでもないこうでもない、と提案するうちにわかったのは、亜美は外に出るのが嫌だということだった。
また、友達を呼ぼうと言ったときも、嫌がって首を横に振った。
亜美は外界に触れることを頑なに拒んでいるようだった。
したがって今亜美の面倒を見ることができるのは、真美と母親だけだ。
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